【北野異人館】「萌黄の館」 えっ!最後の住民は元神戸電鉄の社長さん

萌黄と書いて「もえぎ」と読みます。
淡い緑色を指します。

こちらの洋館は旧シャープ邸という名前でも有名ですが電機メーカーのシャープと関係があるのかなと思いましたが全く関係ありませんでした。
シャープとは1903年(明治36)に、この邸宅を建てられた人の名前でアメリカ合衆国の総領事です。
シャープさんがこの邸宅を手放した後、転々と所有者が変りますが最終的には1944年(昭和19年)に元神戸電鉄社長である小林秀雄氏の邸宅となりました。
小林さんは1978年までここに暮らされていて最後の持ち主であり、今もオーナです。
1980年(昭和55)に「小林家住宅」という名称で国の重要文化財に指定されている貴重な洋館です。
館内に置いてある洋風の家具や丁度品は小林さんが残してくれたものです。

 

いびつな外観がとても気に入りました。
もし、このいびつさで建物が全て純白だったら、すごく可愛いと思いませんか?

1987年(昭和62)までは白色の建物だったので「白い異人館」と呼ばれていましたが反解体修理が行われた時に、当初は萌黄色だったことがわかり現在の色に塗り替えられました。
その後の愛称は萌黄の館になりました。
この色は見慣れないせいか違和感があったのですが、しばらく見てると「個性的な色で良いんじゃない」と思えてきました。
目がチカチカするほど派手過ぎることもなく、他にはない独特なユニークさが感じられます。

 

館内は土足厳禁なので備え付けのスリッパに履き替えて入館します。

こちらの館はアールデコと言って直線装飾です。
湾曲を描いたものは少なく、とにかくカクカクしてます。

 

余計な飾りがなく、当時の暮らしがうかがえます。
派手さもなく、自然な感じです。
しみじみ見て回るのが良いかもしれません。

ステンドグラスは小林家の家紋たちばなの花をデザインしています。

2階の広いベランダは撮影スポットで神戸市街地が見渡せます。

シンプルな上流国民の家って感じです。
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」のロケ地でもあります。
北野異人館でロケ地にするなら最も適しています。

パルプンテ神戸の推しは煙突です

館内の見学を終えて何気なしに庭のの方まで歩いているとレンガで作られた何かありました。
「え~、何かしらコレ」
井戸かなと思ったら煙突でした。
煙突が地面に突き刺さってました。

1995年(平成7)の阪神淡路大震災で館の見どころである3本の煙突が全て落下しました。
中央の一本はメード室に
東側の一本は庭に落下し粉々に
西側の煙突は庭に突き刺さりました。
地震の激しさを後生に伝えるため当時の状態のまま展示しています。

不思議な感じがする支配人

萌黄の館の支配人は[猫夜叉おとみ]トニサワさんです。
インパクトのある人です。
愛猫家で館の庭で猫を飼ってます。
運が良ければ庭で猫と遭遇できるかもしれません。
萌黄の館限定100円で猫の缶バッヂも販売されています。

 

 

~北野異人館、総まとめ~

 

home

 

 

住所 神戸市中央区北野町3-10-11
TEL 078-855-5221
時間 9:30~18:00(入館は17:45まで)
定休日
2月第3水曜日及びその翌日
入館料 400円 (高校生以下、65歳以上の神戸市民、障害者等は無料)
2館券(萌黄の館・風見鶏の館)650円

 

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